カラテアとは
カラテアは南米を中心とした南アメリカが故郷で310種類以上もの品種が存在しているといわれています。多様な種類が存在し、美しい葉模様が特徴的です。生長が速く、新しい葉をどんどん広げますが寒さにはデリケート。カラテアの最大のウリは個性的で鮮やかな模様の葉です。異なるバリエーションごとに、ユニークな葉模様とカラーリングを楽しむことができ、そのユニークな外観は部屋のデコレーションに一役かってくれます。カラテアは手入れが簡単で贈り物としても人気が高く、初心者でも楽に育てられます。室内の雰囲気を明るくするのにもピッタリだとされ、夜になると独自の休眠モード(葉が閉じる)に入る不思議な植物としても知られています。
カラテアの育成ポイント≪ここだけを読んでもOK≫
- 通年、常に室温15℃/湿度60%以上があれば環境はかなり良い(最低:室温10℃/湿度40%)
- 水が好きなので土は乾燥させない
- 直射日光を避け、明るい日陰で育てる
カラテアの基本情報
- 植物名 カラテア
- 学名 Calathea
- 英名 Jungle velvet
- 和名 トラフヒメバショウ、ゴシキヤバネショウ
- 科名 クズウコン科
- 属名 カラテア属
- 原産地 熱帯アメリカ
カラテアの普段のお手入れ方法
枯れた葉は根元からハサミでカットしても問題ありません。慣れないうちは隠れた新芽をカットしてしまう可能性があるので、カラカラに枯れるまで待った方が良いです。カラテアは高温多湿な環境を好むため、冬季には暖かい部屋に置くことが重要であり、部屋の湿度を維持するために葉水や加湿器を利用することが良いでしょう。また、定期的にお風呂場など葉に弱いシャワーを当てることで、葉面のホコリや汚れを洗い流すことができます。葉のお手入れがカラテアの美しいルックスをキープする秘訣です。
カラテアの置き場所(気温・室温)
カラテアは室内での栽培に最適です。元々カラテアの自生地は熱帯地域の木陰で日光があまり当らない湿度が70%以上と高い環境下で下生息しており、日本の春から秋の気候には非常に適しています。ただし、冬の低温と乾燥には気をつける必要があります。常に室温15℃/湿度60%以上があれば綺麗な草姿を保てるでしょう。なかなかきびしい条件かもしれませんが最低でも10℃はキープしたいとこです。また、注意すべきなのがエアコンの風です。部屋全体に風の流れがあることは良いことですが、近い距離で直接当り続けないようにしましょう。植物全体が乾燥し、健全な蒸散(植物体内の水分が水蒸気になって外に発散すること。)の妨げとなります。葉水は積極的に行った方が良いですが、冬の乾燥には焼け石に水となりますので、加湿器の方が現実的です。
カラテアの日当たり
一年を通してカラテアを明るい日陰で育てるようにしましょう。具体的には、レースカーテン越しのような間接日光(5000ルクス)が理想的ですが、教室のような明るさ(2000ルクス)でも十分に育てられます。それよりも暗い場所でも生長しますが、葉の色や模様が薄くなり、良いとは言えません。しかし光量で最も注意が必要なのは直射日光です。特に夏の直射日光は葉焼けを引き起こし、そこから次第に葉が枯れてしまいます。直射日光での育成も可能ですが、慎重に植物を慣らすよう心がけてください。やはり理想は、窓辺にレースカーテンを使ってカラテアを育てる環境が一番良いと言えるでしょう。
カラテアの夏の対策(越夏)
夏はカラテアの生長には理想的な条件(気温・湿度)が整います。しかし、注意が必要なのは直射日光と土の渇きの管理です。太陽の光が直接葉に当たると、葉焼けを引き起こしそこから次第に葉が枯れてしまいます。そのため、に日陰になる場所や、レースカーテンで光を遮るような場所でカラテアを育てることが賢明です。
カラテアの冬の対策(越冬)
カラテアは寒さに弱いため冬は室内で管理しましょう。気温が10℃以下になると生長はとまり、葉の状況が悪くなります。外に置いているのであれば10月下旬位から室内に置いてください。真冬では窓辺に置いている冷気当たるので冷気が当らない場所へ移動させるのが望ましいでしょう。室温9℃/湿度40%を下回ると葉の淵が黄色くなったり、新芽が小ぶりになります。難しい条件かもしれませんが常に室内は暖かく高湿度を保ちたいところです。
カラテアの水やり(春の水やり・秋の水やり)
カラテアは高温多湿な環境を好む植物です。言い換えれば、逆に言うと乾燥させてはダメ。ということになります。カラテアを健康に育てるために土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水を与えることが大切です。カラテアは水や高い湿度を好むので、特に春から秋にかけて水不足に陥らないように注意が必要です
カラテアの夏の水やり
カラテアは高温多湿を好むため、水やりの頻度を増やします。カラテアは他の観葉植物と比べて根腐れがしにくい品種です。土質や鉢サイズにもよりますが、土が完全に乾かないように注意してください。真夏の時期はできるだけ日中の水やりを避けてください。気温や置き場所によっては鉢自体が暑くなり蒸した状態になることがあります。涼しい朝の時間帯が望ましいです。土の渇き具合によっては朝のほか、夕方にもう一度水やりするのもよいでしょう。
カラテアの冬の水やり
冬は水の吸収も、土の渇きも遅いでの、水やりの回数を減らします。鉢のサイズや土質にもよりますが、1週間に1~2回ほどで問題ないと考えられます。春から初夏になると新芽が出てきますので新芽が出てきたら水やりの頻度を増やします。
カラテアの葉水
カラテアは高温多湿な環境を好むため、極度に乾燥すると葉が丸まったり、葉の黄ばみが出たり草姿が悪くなります。そのため、葉水をできるだけ毎日行うことが推奨されます。1日に数回行うことが理想的ですが、夏季や雨の日など、湿度が高い場合は、頻繁な散水は必要ありません。植物は葉からも水分を吸水する為1週間に一度、規定倍率より薄めた液肥を与えると良いでしょう。葉の色が濃くなり美しい葉を維持できます。また、葉水を与える際は葉の裏側にも散水するとより効果で的です。
しかし、葉水にも注意点があります。秋口から春先の冬季の葉水は必ず日中に行うようにしてください。低温の環境で葉水を行うと、植物全体が弱ってしまう可能性があるからです。また、葉に水滴が付いたまま長時間放置すると、葉にシミができることがあります。葉がなかなか乾かない場合は、水滴を拭き取ることを忘れないようにしましょう。乾燥する時季は葉水では湿度を保てませんので合わせて加湿器を利用すると良いでしょう。
カラテアの植え替え
植え替えの適期は5~9月頃です。どうしても植え替えが必要であれあば、植え替えも行う場所も植え替え後の置き場所も暖かい室内であることが条件です。カラテアは生育が早い植物です。株の大きさと鉢のサイズ割合にもよりますが、おおよそ2年~3年に一度植え替えが必要になります。3年程度で鉢全体に根が回り葉に影響が出始めます。より大きく育てたい場合は2回り程大きい鉢に植え替えます。大きく育てたくない場合は、株を抵当なサイズに分けて鉢に植えましょう。
植え替え手順は以下の通りです。
- 古い土を落とします。根を傷つけないように慎重におこなってください。新しい根を傷つける可能性があるのであれば、土はそのままでも問題ありません。バケツに水を溜めて洗い流しても方法としてはとても良いです。
- 腐った根や古い根を落とします。張りがなく黒ずんでいる部分を手で取ります。
- 鉢底石や培養土を入れ鉢に綺麗に整えた株を入れ周りに土を入れます。この時株は深植えで行ってください。※固形肥料は根に直接触れないように入れましょう。
- 植え替え後は鉢底から水がしっかりと出るまで水を与えます。※植え替え直後は根のダメージとなるため液肥は与えないでください。
カラテアの剪定・切り戻し
カラテアは成長が早いため、何も手を加えないと葉がたくさん茂り、空気が十分に循環しづらくなります。不十分な通気性は害虫の発生リスクを高めるため、剪定を行って通気性を改善することが重要です。カラテアの剪定は、植物の形を整えたり、成長を促進させたりするのに役立ちます。余分な葉や茎を切り取ることで、植物が本来受け取るべきだった栄養が新しい葉や芽の成長に使われます。その結果、葉が増え、茎がより活発に成長しやすくなります。カラテアを剪定するときは、清潔で鋭利なはさみやナイフを使用し、不要な部分を切り取ります。剪定は暖かい時季行うと良いでしょう。
カラテアの増やし方(株分・挿し木)
外側の根が新しい可能性が高い為、内側からカットするようにしてください。
カラテアの用土
カラテアは水分を良く保持する土が最適です。市販の培養土だけでも十分に育てることが可能ですが、通気性・保水性があるピートモスを配合するとよりよいでしょう。自身で1から配合する場合は、赤玉土2~4:ピートモス4:鹿沼土1:パーライト1(なくても可):バーク堆肥1(なくても可):の割合で混ぜた土を使用してください。
カラテアの肥料
カラテアは基本的には肥料を与えなくても育ちますが、与えると生長が促進されます。ただし、冬の間は生長が鈍るため、肥料を与えると肥料焼けしますので避けて生長期に肥料を与えましょう。肥料は適切に希釈した液体肥料を1週間に1回与えてください。緩効性の肥料を与えている場合は液肥は不要です。
カラテアの害虫・病気
カラテアはカイガラムシが付きやすい品種です。見つけたら直ぐに処分しましょう。予防としてオルトランなどの薬剤を土に混合してください。また、カラテアの乾燥が常態化するとハダニが付きます。見つけてら、濡れたティッシュでふき取りましょう。要望としては定期的な葉水が有効です。
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